2018年の厚生労働白書「こころの病気の患者数の状況の図表」によると、1996 年には43.3 万人であったうつ病等の気分障害の総患者数が、2008 年には104.1 万人と12 年で 2.4 倍に増加し、2017年には127.6 万人とさらに増加している。

　また、スポーツ庁が小 5・中 2 男女を対象に毎年行っている全国体力・運動能力、運動習慣等調査によると、2021年度の体力合計点は男女ともに2019 年度を下回っている(2020 年度中止)。

　設立代表者は、これまでヨガインストラクターとして16 年以上、妊婦や乳幼児から高齢者まで、また健常者から疾患や障がいを持つ人まで様々な人々を指導し心身をみて触れてきた経験から、人は心身の不調を何かしら抱えている場合が多く、その不調も軽いものから重いものまで、また短期間から 長期間まで様々であることが分かった。そして、暮らしの中で人間そのものが持つ治癒力を高め、誰もが自分の持つ才能を活かして、心身の良好な状態を保つためのバランスを測りながら、いきいきと 笑顔で生活できる人生を送ることがいかに大事であるかを体感して来た。実際に、極端な体の硬さがみられることが多いうつ病や精神疾患を患っている方が、体を動かすことにより、精神的な症状まで緩和されていく姿を目の当たりにして来た。
　つまり、どんな状況であっても、いつからでも自分自身で元気な体を作っていくこと、また少しでも長く健康を維持することを目的に、自分に合った手法を見つけ、自分自身で行うことができるものがセルフケアであると考える。

　心のケアや福祉支援、相談などを行なってきた専門家である、臨床心理士や公認心理士、精神保健福祉士、介護福祉士などを理事とし、広く市民へ心身の健康にまつわる情報提供やセルフケアの手法の提示・助言を行うことにより生活向上や健康増進へ寄与し、尽力するためにNPO 法人を設立する意 向となった。
　今後は、ワークショップや講座の開催等を通じ、その手法を広く市民へ教授していくことで、一人でも多くの人が自分の健康にもっと積極的に関心を持ち、人生を自分で彩っていく力を身につけていけるものと考える。また、一人一人が自分らしく輝くことは、多様性を認める社会の実現につながるものであると考える。当団体の活動は市民の生活向上や健康 増進に寄与するという重要な役割があると考えており、営利目的ではない法人格を取得し、社会的な信頼を得ることが多くの方の参画につながると考えたため、NPO 法人としての設立が最適であると考えた。

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